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SAUBER4.0がJEC Innovation Award 2026を受賞

27. January 2026 | ブログ

テイジン・カーボンがドライファイバー素材の開発・製造に関する知見を提供して参画した「SAUBER 4.0」プロジェクトが、「Aerospace-Process」部門でJEC Innovation Awardを受賞しました。今回の受賞は、航空宇宙分野に向けた次世代のスマートでサステナブル、かつ量産展開が可能なRTM(樹脂注入成形)プロセスを実現した点が高く評価されたものです。

JECコンポジット・イノベーション・アワード2026のステージ上でポーズをとる受賞者たち。  

1998年に設立されたJEC Awardは、世界中の革新的な複合材ソリューションを評価、促進、表彰し、専門的な複合材料関係者の間で高い注目度を持つ国際的なプラットフォームを提供しています。11部門の受賞者は、1月12日(月)にフランスのパリで開催されたJECワールドプレミアで発表されました。当社が参画した2つのプロジェクトが受賞という成果につながり、大変うれしく思います。

まず、"SAUBER4.0 "が、「Aerospace-Process」部門を受賞しました。本プロジェクトは、航空宇宙向けにスマートでサステナブル、かつ量産化に対応できる次世代RTM(樹脂注入成形)プロセスを実現した点が高く評価されました。

このプロジェクトは、技術革新、デジタル化、サステナビリティを融合させるため、産業界と研究機関との緊密な連携を促進しています。SAUBER4.0では、複雑で大規模なコンポーネントの生産を可能にする包括的な製造技術アプローチが開発され、環境配慮と経済性の両立を目指しています。その中核となるのが、RTM技術とデジタル化、革新的なプリフォームおよびツーリング技術の組み合わせです。1994年以来、Airbus StadeはRTMを用いて、A320およびA330機向けに年間1万点の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)部品を生産しています。SAUBER4.0は、RTM技術を次世代短通路機向けの大型・複雑・多量生産の構造部材に適用できる技術へと押し上げました。

SAUBER 4.0では、誘導加熱式インバーRTM金型、3Dプリント金型を使用したTFP/DFPプリフォーム製造、そしてプロセスデータとエネルギー消費を結びつけるデータモデルなど、さまざまな要素技術が開発されました。これらの技術は、完全に再現可能な5つのウイングチップ・デモンストレーターによって検証されています。

こうした成果により、SAUBER 4.0は以下のようなメリットを提供します。

•    大型で複雑な一体構造の部品にも対応できるRTM技術を実現

•    現在の航空機生産と比較してエネルギー消費を削減

•    CFRP製造工程のフルデジタル化(エンドツーエンド)を可能に

•    マルチフィジックス・シミュレーションの有効性を実証

これらの技術は、エアバスが進める次世代単通路機の実現に向けた重要な基盤となっています。テイジン・カーボンは、強力な産業・研究コンソーシアムの一員として、ドライファイバー材料の開発・製造に関する知見を共有することで、このプロジェクトに貢献しました。ご協力いただいたプロジェクトパートナーの皆さまに、心より感謝申し上げます。

SAUBER4.0の受賞に加え、当社が参画したもう一つのプロジェクトも表彰されました。LeiWaCoプロジェクトが、「Pipes, Tanks and Hydrogen」部門でJEC Awardを受賞しました。世界初の複合材製液体水素(LH2)システムであるLeiWaCoは、極低温環境で発生するマイクロクラックを防ぐことを目的に設計されています。このシステムは、カスタマイズされた熱可塑性マトリックス積層材、最適化された設計、および高度な製造プロセスを基盤としており、-253 °Cという超低温で課題となるCFRPタンクにおけるマイクロクラック問題に対応しています。この複合材料システムは、より高い極低温ひずみ耐性を持つ強靭な熱可塑性樹脂マトリックスと、内部応力を低減する薄肉構造が特徴です。最適化された積層構成は機械的負荷と熱収縮のバランスをとり、オールコンポジット製ライナーはCTE(熱膨張計数)のミスマッチを解消します。これにより重量とコストが大幅に削減され、自動化製造が可能になり、グリーン水素モビリティの実現に寄与します。本プロジェクトはすでに、機能実証用の縮尺モデルにより検証済みです。

このような評価を得て、JECワールド2026に参加できることを嬉しく思います。3月10日から12日まで、この世界有数の見本市は複合材料のバリューチェーン全体をパリに集め、複合材料、技術、アプリケーションを展示します。私たちはこの展示会に参加し、パートナー、顧客、その他の業界専門家とともに、先進的な炭素繊維ソリューションが高性能アプリケーションの未来をどのように形成しているかについて話し合います。ブース6G24までお越しください。

SAUBER4.0プロジェクトで使用される大規模な樹脂トランスファー成形(RTM)金型。