CFRTPが米国NCAMPの認証を取得
12. April 2023 | ニュース
帝人株式会社(本社:大阪市北区、社長:内川 哲茂)の炭素繊維「テナックス」を 使用した織布状ならびに積層板状の炭素繊維強化熱可塑性複合材料(CFRTP)が、米国 の NCAMP (National Center for Advanced Materials)に認証されました。
NCAMP は、ウィチタ州立大学 (米国・カンザス州)が運営する民間認証機関で、 NCAMP によって認証されたプロセスによって開発された複合材料の仕様や設計値は、 米国連邦航空局(FAA)、欧州航空安全局(EASA)ならびにブラジルの国家民間航空機局 (ANAC)に認められています。
織布状ならびに 積層板状の CFRTP が NCAMP の認証を受けるのは、世界で初めてのことです。
このたび認証を取得した CFRTP は、熱可塑性複合材料織布「テナックス TPWF (Thermoplastic Woven Fabric)」ならびに熱可塑性樹脂積層板「テナックス TPCL (Thermoplastic Consolidated Laminate)」です。「テナックス TPWF」は、炭素繊維織物 に熱可塑性樹脂を付着もしくは含侵させたシート状の材料、「テナックス TPCL」は 「テナックス TPWF」を積層させたものに熱と圧力をかけて成形した板状の部品です。 これらの CFRTP は、いずれも母材としてポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂を 使用しており、耐熱性、耐衝撃性、および耐疲労性に優れているのが特長です。また、 「テナックス TPWF」および「テナックス TPCL」の機械特性や成形性に関する情報は、 高機能材料の製造・加工プロセスを分析するシステムとして航空宇宙業界から高い信頼 を得ている「アニフォーム」ソフトウェア(*)に登録されています。 (*)「アニフォーム」ソフトウェア: アニフォーム・エンジニアリング社(オランダ・エンスヘデ市)が開発 した高機能材料の成形性を検証するためのシステム。航空宇宙向けの複合成形材料が多く登録されている。
CFRTP は、部品製造前の保管が容易で、部品製造時の加工性や耐久性に優れ、使用後 のリサイクルも可能であることから、航空宇宙市場が注目している材料のひとつです。 このたび「テナックス TPWF」や「テナックス TPCL」が NCAMP の認証を受けたことに より、航空機メーカー、電動垂直離着陸機(eVTOL)メーカー、および航空機部品サプ ライヤーは、自社での個別の材料認定作業を行うことなく、NCAMP が公開している データベースを活用することで、民間航空の安全を管轄する政府機関の認定を効率的かつ 低コストで取得できるようになることから、今後の CFRTP の使用拡大が期待されます。